受験生になる

中学3年生といえば、高校受験をする学年です。だから普通にしていても受験生と呼ばれる存在です。しかし、本当の意味で受験生になるには、その年の4月になれば、それだけでいいというものではないと考えます。心構え、学習への取り組み、注意深さといったものひとつひとつが、目的を持った行動に変わってきて、いよいよ受験生らしくなってきたとなるのだと思います。

受験生にとっての夏の過ごし方は特別なものがあります。よく、「夏を制すものが受験を制す」という言葉が使われます。では、受験生は夏を制すために何をすればいいのでしょうか。起きている時間のほとんどを学習に費やさなければならないのでしょうか。いつだって、集中を切らさないように気張っておかなければならないのでしょうか。極端な行動も一つの手ではあります。しかし行動の前に気持ちが必要だと思います。

まずは、成長したいという気持ちになることが大切だと思います。同じように1時間の授業を受けたとしても、しぶしぶと受け身の姿勢で学習をしていては得られるものも少なくなると思います。やれと言われた3時間よりも、やると決めた30分の方が効果は大きいのではないでしょうか。

次に、自分がどのくらいの位置にいるのかを知る必要があります。友学園では、五ツ木模試の受験をすすめています。模試を受けることでいくつかのデータが分かります。具体的な数字を持って、自分の位置を知ることで、気持ちの面からも客観的な面からも役立ちます。そして、夏にする学習に意味を見つけてください。社会の地理は忘れてしまっている内容が多いから、家での暗記に時間をかける。数学は計算と図形はできているが、グラフの問題が苦手なので、今度質問しに行く、など。

友学園では、毎年、夏期講習の前に中学3年生の生徒さんと面談の機会を設けています。そこで、生徒たちが何を感じ、何を考えているのかを理解します。反抗期と呼ばれる年ごろの彼らですが、理解者に対しては心を開いてくれます。成功するという共通目標に向けて、意見交換を行います。生徒らが自分の成長に夢中になってくれるように、いろんな話をして、気落ちを盛り上げ、そして、何をどうがんばればいいのかを話し合います。のめりこむことが、疲れないための秘訣だと感じます。ここから受験までは、長いようで短い時間になります。すこしでも有意義な時間が過ごせるようにと考えています。

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